日本労働組合総連合会滋賀県連合会 連合滋賀

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地方版政労使会議「令和6年度滋賀県働き方改革推進協議会」

地方版政労使会議「令和6年度滋賀県働き方改革推進協議会」

地方版の政労使会議「滋賀県働き方改革推進協議会」が2025年2月17日(月)に滋賀県危機管理センターにて開催され、連合滋賀白木宏司会長が労働者団体を代表し出席いたしました。
会議には県商工会議所連合会の河本英典会長、県商工会連合会の上西保会長、県中小企業団体中央会の北村嘉英会長、滋賀経済産業協会の石井太会長、三日月大造知事、滋賀労働局の多和田治彦局長、オブザーバーで近畿経済産業局の黒田俊久地域経済部長が出席され、昨年に引き続き、滋賀県における適切な価格転嫁を伴う持続的な賃上げによる企業の成長と労働者の所得向上、消費拡大という経済の好循環の実現に向け意見交換を行いました。
 
会議の中で、白木会長は昨年の春闘においては33年ぶりの高水準の賃上げとなったが、未だ生活が豊かになったと感じている人は少なく、名目賃金は上がっているものの物価上昇に追いついておらず、実質賃金が上がっていない。また、大手・中小企業との格差が拡大してしまった点や、男女の賃金格差が滋賀県においては大きいことなどを指摘されました。価格転嫁フォローアップ月間の昨年9月調査の数値からも価格転嫁が5割程度しかできていないことから、引き続き、今年においても下請けや取引先が価格転嫁できるように取り組むことが重要であることを述べました。
 
最後には昨年の共同メッセージから、より具体的な取り組みを行っていく決議を行政機関、経済団体、連合滋賀と、ともに連携し、取り組みを進めることを確認しました。

令和6年度 滋賀県働き方改革推進協議会 決議事項

 

“適切な価格転嫁を伴う持続的な賃上げの推進による
県内企業の成長と労働者の所得向上の実現を目指して”
 
令和6 年春闘では33 年ぶりの高水準の賃上げとなったが、厳しい経営環境にある中小企業の中には、人材確保・定着を図るための「防衛的賃上げ」を行った企業も少なくない。
持続的な賃上げの実現に向けては、賃上げの原資を確保するため、コスト上昇分を適切に価格転嫁することが重要となる。しかしながら、県内の価格転嫁の状況をみると、特に労務費の転嫁が難しい状況であり、その交渉ができる雰囲気は醸成されてきているものの、中小企業では交渉の申し入れに消極的にならざるを得ない状況も見受けられるところである。
よって、本協議会は、昨年(2024 年)2 月16 日に採択された共同メッセージの取組事項を引き続き実施するとともに、とりわけ令和7年度に以下の取組を実施することを決議する。
 
1.賃上げに取り組む県内中小企業者を、助成金、補助金などにより支援する。
2.「価格交渉促進月間」(9月)に合わせ、労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針及び国や自治体等が実施する賃金引上げのための支援策等について、事業場訪問やメディア活用などにより、集中的な周知の取組を行う。
3.適切な価格転嫁のための価格交渉の促進に向け、パートナーシップ構築宣言への登録を勧奨する。
4.国に対して、適切な価格転嫁の促進や生産性の向上等、持続的な賃上げの実現に向けて必要な要望を行う。
 

令和7年(2025年)2月17日
滋賀県働き方改革推進協議会
日本労働組合総連合会滋賀県連合会
会長 白木宏司
滋賀県商工会議所連合会
会長 河本英典
滋賀県商工会連合会
会長 上西保
滋賀県中小企業団体中央会
会長 北村嘉英
一般社団法人滋賀経済産業協会
会長 石井太
滋賀県知事
三日月大造
滋賀労働局長
多和田治彦

 

会議の様子

 
2025年の新年を迎え、「連合滋賀2025新春の集い」を2025年1月8日(水)に琵琶湖ホテルにて開催いたしました。
来賓に三日月大造滋賀県知事、黒川健滋賀経済産業協会副会長を始め、各首長などの行政、経済団体や事業団体、各級議員、報道関係の皆さま、また連合滋賀の構成組織・地域協議会からの参加者を含む222名の方々にご参集賜りました。
本年も連合滋賀は「働くことを軸とする安心社会」の実現に向けて取り組んでまいります。引き続きご指導・ご鞭撻の程よろしくお願いいたします。

連合滋賀2025新春の集い,琵琶湖ホテル,2025年1月8日,滋賀県,労働組合
会場の様子
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立礼する三役
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司会 伴副事務局長
連合滋賀2025新春の集い,琵琶湖ホテル,2025年1月8日,滋賀県,労働組合
主催者代表挨拶 白木会長
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看板
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来賓挨拶 三日月滋賀県知事
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来賓挨拶 滋賀経済産業協会 石井会長
連合滋賀2025新春の集い,琵琶湖ホテル,2025年1月8日,滋賀県,労働組合
乾杯 大西副会長
連合滋賀2025新春の集い,琵琶湖ホテル,2025年1月8日,滋賀県,労働組合
謝辞 辻副会長

連合滋賀白木宏司会長挨拶(要旨)

普通に生活できていることを当たり前のように感じている私たち。
朝起きて、食事をして、仕事して、夜寝て、また朝起きる。当たり前で普通で平凡だと思いますが、よく考えたら、それ当たり前の日常が奇跡的なことなのではと感じています。
今、この瞬間、世界では戦争の狂気に巻き込まれている地域や、貧困で苦しむ人々が絶えません。日本では能登半島地震のあとも、未だに仮設住宅で生きづらい人たちがいる中で、私たちは、普通に生きている、生活出来ていること自体奇跡的なんだと思います。
そんな平凡で普通で奇跡的な生活、先人たちの努力や多くの人々の支えの結果だと言うことを胸に刻み、大切にし、守り、次の世代へつなげていくことが私たちの責任ではないか。そんな想いを持って迎えた2025年、新年明けましておめでとうございます。
 
今年は、私たちが経験してきた多くの歴史を思い返させる年です。戦後80年を迎える今、経済成長とともに実現された平和とその価値をあらためて見つめ直し、次の世代へとつなげていく重要性を感じています。そして、阪神淡路大震災から30年となり、能登半島地震から1年を迎える今、自然災害の脅威、その復興に向けた思いや支援の大切さを再確認する機会でもあり、皆さんとの絆の力で能登を共に支える心合わせをしたく思います。
さらに、今年は昭和100年に相当する年でもあります。激動の昭和100年を振り返ると、そのあゆみには大きな節目があり、困難を乗り越え、創意工夫を繰り返し、よりよい明日へとつなげてきました。そこから学び取る努力や希望を次の世代に伝える年にしたいものです。
 
明治時代の歌人、石川啄木が、「はたらけど はたらけど なお わが暮らし楽にならざり ぢつと手をみる」と読んでいます。現代でもやはり、働いても働いても生活は楽にならず、健全な余裕さえなくなっています。
物価高や円安、エネルギー価格の高騰で、生活必需品や光熱費の負担が増し、多くのご家庭が厳しい状況に直面し、企業経営では、とりわけ多くの中小企業が難局に直面しています。これらの問題に対処し、生活と経済を支えるための取り組みが求められる中、私たち連合は、すべての働く人が安心して暮らせる社会づくりを基本にし、「みんなでつくろう!賃上げがあたりまえの社会」をスローガンに、賃上げ5%以上、中小労組においては格差是正文含めて6%以上の方針を掲げ、2025年春闘を迎えることになります。
昨年は5%を超える賃上げが実現し、今後も安定的な物価上昇を成し遂げ、賃金と物価の好循環を回していくことが求められます。そして、今年のポイントととして、中小零細企業への支援を強化し、労務費を含む価格転嫁をしっかりと進めることで、企業の持続可能性を確保していかなければなりません。労働組合の立場からも「パートナーシップ構築宣言」のさらなる拡大と実効性 の強化に取り組みたいと考えています。さらに企業間(BtoB)の取り組みに加え、消費者に価格転嫁を認めてもらうことも大切で、消費者のデフレマインドを払拭し、良いサービスや良い製品、商品には相応の値段が付くことを理解してもらえることも必要です。
そして、人手不足をはじめとする労働市場の課題も深刻化しています。エッセンシャルワーカーや少子高齢化に伴う労働力の不足は、地域経済や産業全体の活力を低下させる大きな要因となっています。これに対し、多様な人材が活躍できる環境の整備や、働き手のスキルアップ支援、外国人材の活用など、幅広い視点からの対応が必要です。また、AIなど新しいテクノロジーの活用による生産性向上の取り組みも重要な鍵となると考えています。ポストコロナ時代の職場環境にはジェンダー平等、多文化共生をはじめとした柔軟性が求められ、多様な働き方の中で生まれる課題にも迅速に対応する必要があります。このような社会課題には、今までの延長線上には無い議論、特に政労使の議論と具体的な取り組みが求められていると感じています。今年は2月17日に地方版政労使会議が予定をされ、昨年以上の取り組みを実現したいと考えています。
春に闘うと書いて、春闘。当然、賃上げは労使自治による交渉が基本であり、時には闘う姿勢が求められることは否めません。一方で、今や社会課題と捉えられている、賃上げ、価格転嫁、人手不足などにおいては、闘う姿勢ではなくしっかりと討議をして、解を導くことが大切であると考えます。したがって、春に討議すると書いて、春討とし、政労使がしっかりと議論をし、機運を高めるとともに、実りある政労使会議に繋げていきたいと考えています。そして、2月9日には、2,500人規模の春季生活闘争開始宣言集会を開催いたします。構成組織の皆さんのご理解とご協力をよろしくお願いいたします。
 
2025春季生活闘争における運動の両輪として、政策・制度実現の取り組みを引き続き推し進めなければなりません。具体的には、現下の経済・社会情勢を踏まえ「働くことを軸とする安心社会」の実現に向けた政策課題について、政府・政党・各議員への働きかけが必要です。先に行われた衆議院選挙において、与党が過半数割れとなり、与野党の勢力図が変わり政治の姿に変化が現れました。そしてこの変化をさらに加速させることが重要で、今年7月にも予定されている、第27回参議院選挙が大きな試金石となります。
まずは、比例代表における連合産別組織内予定候補者10名の必勝を最重要、最優先課題として取り組みたいと思います。そして、滋賀選挙区においては「人物重視・候補者本位」を基本に「働く者、生活者の立場に立つ政治勢力の最大化」を基本方針として、産別で支援政党がわかれてるものの、連合滋賀の構成産別が一つとなった支援体制が構築できる候補者擁立にむけて、立憲、国民の両党を基本に速やかに調整を図りたいと考えています。
また、直近に迫っております、高島市議会議員選挙においては、井上よしお氏をJP労組から擁立いただき推薦決定をしています。
 
最後になりますが、2024年12月10日、連合滋賀初代会長であった、東郷栄司氏がご逝去されました。心より哀悼の誠を捧げたいと思います。1990年2月に結成された連合滋賀、その強靭な労働運動の礎を築いていただいたことに改めて敬意を表したいと思います。
 
新しい年の幕開けにあたり、今年一年が、皆さまにとって希望と飛躍の年となることを心よりお祈りし、年頭にあたってのご挨拶とさせていただきます。
働く者・生活者の立場から毎年、滋賀県に対して「要求と提言」を提出しております。
今年も8月に提出しました「2024年度政策・制度要求と提言」に対して滋賀県より回答をもとに、県の各部局との「部局協議」、三日月滋賀県知事をはじめ各部局部長との「総括協議」を2024年11月5日(火)に実施し、滋賀県のとりまく課題について議論を行いました。
連合側より主な意見として、以下の内容が述べ、滋賀県と現状認識や課題を共有し、滋賀県と連携を強化していくことを確認し終了しました。
 
○労務費の適切な価格転嫁の取り組みに向けて行労使が一体となった推進
○中小企業活性化施策実施計画のさらなる活用
○県北部地域の振興における施策の着実な実施
○2024問題の認識共有と対応(交通労働者確保の必要性、福祉サービスの提供のための人材確保・育成)
○外国人労働者とその家族の生活をあらゆる方面で支援する施策の強力な推進
○外国籍の子ども達の高校進学
○ライドシェア
○カスタマーハラスメント対策への取り組み
○滋賀の農業今後の姿や担い手
○地域防災(自助・共助の仕組みの構築)

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『みんなで賃上げ。ステージを変えよう!』のスローガンのもと、働く仲間約3,500人が集まり、2024春季生活闘争の交渉の促進とヤマ場にむけて、連合組合員の意志結集をはかるとともに、地域社会へアピールするための決起集会を大津市なぎさ公園おまつり広場にて2024年3月2日(土)に開催しました。
冒頭、主催者代表挨拶を連合滋賀白木宏司会長が述べ開会、激励に、連合滋賀議員団会議田中松太郎会長、国民民主党滋賀県連河井昭成代表、立憲民主党滋賀県連今江政彦代表に、ご挨拶をいただきました。
その後、電機連合の原田康氏、JAMの庄野英夫氏、中小労組を代表し山本博之氏、パート・非正規を代表し川添まゆ美氏にそれぞれ2024春闘に向けて情勢報告・決意表明を述べ、連合滋賀女性委員会の松本有子女性委員長が集会アピールを提案し採択されました。
集会後は、参加者全員でデモ行進を実施、滋賀県で働く仲間に広く訴えかけました。
 

連合滋賀,2024春季生活闘争闘争総決起集会,2024年3月2日,労働組合,春闘,大津市なぎさ公園おまつり広場
会場の様子
連合滋賀,2024春季生活闘争闘争総決起集会,2024年3月2日,労働組合,春闘,大津市なぎさ公園おまつり広場
司会 連合滋賀 松井副会長
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連合滋賀 白木会長
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会場の様子
連合滋賀,2024春季生活闘争闘争総決起集会,2024年3月2日,労働組合,春闘,大津市なぎさ公園おまつり広場
連合滋賀議員団 田中会長
連合滋賀,2024春季生活闘争闘争総決起集会,2024年3月2日,労働組合,春闘,大津市なぎさ公園おまつり広場
立憲民主党滋賀県連 今江代表
連合滋賀,2024春季生活闘争闘争総決起集会,2024年3月2日,労働組合,春闘,大津市なぎさ公園おまつり広場
国民民主党滋賀県連 河井代表
連合滋賀,2024春季生活闘争闘争総決起集会,2024年3月2日,労働組合,春闘,大津市なぎさ公園おまつり広場
電機連合 原田氏
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JAM 庄野氏
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中小労組連絡会議 山本議長
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パート・非正規 川添氏
連合滋賀,2024春季生活闘争闘争総決起集会,2024年3月2日,労働組合,春闘,大津市なぎさ公園おまつり広場
女性委員長 松本氏
連合滋賀,2024春季生活闘争闘争総決起集会,2024年3月2日,労働組合,春闘,大津市なぎさ公園おまつり広場
がんばろう三唱
連合滋賀,2024春季生活闘争闘争総決起集会,2024年3月2日,労働組合,春闘,大津市なぎさ公園おまつり広場
デモ行進
連合滋賀,2024春季生活闘争闘争総決起集会,2024年3月2日,労働組合,春闘,大津市なぎさ公園おまつり広場
デモ行進

連合滋賀2024春季生活闘争総決起集会アピール

2024春季生活闘争は、いよいよヤマ場を迎える。
われわれは、本集会において、すべての働く仲間の生活向上につながる賃上げをめざし、2024闘争を最後まで粘り強く闘い抜く決意を改めて確認した。
物価高のもと、私たち働く者のくらしは厳しさを増している。人手不足で一人ひとりの負荷が増している。賃上げへの期待はかつてなく高まっている。デフレマインドを完全に払しょくし、生活の安定、個人消費の拡大、わが国全体の生産性向上、人材の確保・定着と人材育成につなげるためにも、昨年を上回り、物価を上回る賃上げを実現しなければならない。
現在、多くの組合が精力的に交渉を進めている。私たち労働組合は、職場や地域で働く仲間の生活向上への期待を力に変え、社会的うねりをつくりだしていく。
あわせて、連合がめざす「働くことを軸とする安心社会-まもる・つなぐ・創り出す-」の実現に向け、私たちの求める政策・制度要求への取り組みを強力に推進していく。
2024闘争は、経済も賃金も物価も安定的に上昇する経済社会へとステージ転換をはかる正念場である。労使は社会的責任を果たすため、今こそ答えを出す時である。
組合員はもとより、すべての働く仲間へと持続的な賃上げの流れを波及させる。この断固たる決意をもって、組合員の総意と組織の総力を結集し、最後の最後まで、ともに闘い抜こう!

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