日本労働組合総連合会滋賀県連合会 連合滋賀

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2019平和行動in根室

2019平和行動in根室

~語り継ぐ戦争の実相と運動の継続で
恒久平和の実現を~

 
 
連合は、1989年の結成当初から平和で安定した社会の実現を目指し、平和運動に取り組んでいます。
6月の沖縄、8月の広島、長崎と続き、死後の平和行動「北方領土問題」の解決に向けた「2019平和行動in根室」を9月6日から9日にかけ実施しました。連合滋賀からも5名が参加しました。

 

参加者レポート

 
 

電機連合 ショット日本労働組合 片山淳さん

 
今回、「平和行動in根室」に参加させていただき、北方領土の返還を求める多くの人や元島民、更には2世の思い、又、ロシア側への対応等(日露間の平和条約の締結されていない現実)を現地の根室にて身をもって体験でき非常に貴重な体験をさせていただきました。ありがとうございました。
 初日は、宮脇 田鶴子さん(千島歯舞諸島居住者連盟、元島民2世)より「北方四島からの引き上げと現状について」の語りを聞かせてもらいました。心に響いたのは墓参についてです。1964年までは先祖の墓参ができず1993年からソ連の発案により、北方四島交流(ビザなし)が始まり(元島民と関係者に限る)、1998年に自由訪問開始(元島民)となりました。墓参にいきたくてもいけない…胸がつまる思いになりました。
2日目は、映画「ジョバンニの島」を見ました。この映画は、実話を基に終戦後の北方四島のひとつ色丹島に暮らす、ある一家がソ連の占領に伴い激変した島民の暮らしを描いたアニメーションでした。このレポートを読んでいただいた方で、まだ見たことが無い方は是非とも一度は見ていただきたい映画です。その後、「北方領土問題の現状と日ロ共同経済活動を前進させるために」の学習会を受講しました。今現在、元島民の方々は高齢化が進み、すでに6割が他界されています。我々、日本国民一人ひとりが北方領土を正しく理解し、更には関心を持つことが非常に大事だと感じました。
3日目は、1500名規模の「2019平和ノサップ集会」に参加しました。残念ながら濃霧により歯舞群島を見る事はできませんでしたが、ここでは元島民の鈴木 咲子さんの貴重な訴えを聞くことができました。やはり元島民の減少(高齢化)による風化を懸念されていた様に感じました。
いま、私たちがやるべきことは、北方領土の早期返還を強く訴えていくとともに、風化の防止、正しい知識を若い世代に伝えていくことです。一日も早く返還されるように祈願するとともに拡散行動していきます。
 


 

全印刷 全印刷局労働組合彦根支部 奥村眞弘さん

 
今回の行動により北方領土問題について深く理解できた。
公演で四島返還に向けては未来思考で共同経済活動が重要という考えに転換しているという論調が興味深かった。
根室近郊ではあちこちでしま返還の文字を見かけ、根室と四島は対で本当に特別な存在なのだということが理解できた。
その昔、和人がアイヌ民族を侵略したように、旧ソ連が終戦のどさくさに侵攻、実効支配をしてから70余年が経つ。歴史は繰り返されるものなのかも知れない。
共存共栄に可能性を見出す現在の考え方は問題解決に向けて大きな一歩であると同時に、しまの方々にとっての終戦はいまだ遠くに感じた。
今回参加した私達からさらに活動の輪を広げ、日本社会全体の問題としてたくさんの方々に目を向けてもらわなければと強く感じた。
 


 

基幹労連 川重冷熱労働組合 古賀竜太郎さん

 
この度は2019平和行動 in 根室に参加させて頂きまして、誠に有難うございました。北方領土問題に関して、知見を広める事が出来、大変貴重な機会となりました。
北方四島は、竹島のように相手国の実効支配を受けている状況とは異なり、約17,000人もロシア国民が生活し、経済活動をしている現状を理解ました。この領土問題は、ただ引き渡しを求めるだけに済まないものと痛感しました。ロシアと日本を繋ぐ場所として、今後両国のためになるよう発展する事を切に願います。
また道東の水産資源の豊富さや自然の多さを体感しました。北方四島も同様であると考えると、訪れてみたいと感じます。平和行動に参加して得られた知識を、単組や職場にて話すことが世論の後押しとなり、また領土問題の早期解決へと繋がると信じ、積極的な行動を進めていきたい次第です。
 


 

連合滋賀第4区地域協議会 日本発条労働組合 佐々木裕臣さん

 
「語り部による事前学習」   会場:中標津町総合文化会館
移住者2世の宮脇さんから北方領土のお話を聞けました。
宮脇さんは歯舞群島の志発島にルーツを持つ方で、北方領土問題の歴史や2世の方の現状をお話しくださいました。お話の中で特に印象に残ったのは2世の方に対する世間の声です。北方領土返還について色々なイベント等で訴えたり、署名活動をしている中で「右翼じゃないの?」、「財産が欲しいだけでしょ?」等、心ない言葉を浴びせられているとのことです。「お墓を守りたい、故郷を取り戻したい」という祖先の思いを引き継いだ2世の方々の思いは北海道内の方々でさえ浸透に差があるようです。最後に「北方領土は島民だけの問題ではなく、日本の領土であるということを分かってほしい」と強く語られました。お話を聞き終えて私が感じたのは、まずは正しい歴史を知り、今回のように情報を共有していくことが重要であると感じました。その中で返還へ向けて世論の声を大きくしていき、政府に働きかけ続けていくことが連合の活動であると感じました。
 
「北方四島学習会」   会場:北海道立北方四島交流センター 二ホロ
第1部では映画「ジョバンニの島」の上映を見ました。事実に基づいたストーリーとのことで、当時の島民達の困惑や苦悩が視覚的に想像できる作品であり、日本側だけではなく、ロシア側の歴史も学べた良い機会となりました。第2部ではパネリストとして石川一洋氏(NHK4解説委員)、児玉泰子氏(北方領土返還要求運動連絡協議会 事務局長)、石垣雅敏氏(根室市長)、古宮山春香氏(北海道総合研究調査会 情報企画部研究員)の4名がパネルディスカッションを行いました。当時1万7千人いた元島民の方は々今では8割がお亡くなりになり、生存者でも平均年齢が80歳を超えている現状である。これらの方々が生きておられるうちに返還を実現したく、解決を急がれているという、強い思いを感じました。また、具体的な案として日ロ共同経済活動を行う案が語られていました。ビザなし交流やごみ問題の技術支援、海産物の養殖技術支援等であります。ただし、現在北方四島には約1万6千人のロシア人が生活しており、当時の島民とほぼ同数に当たります。完全返還となると現島民であるロシア人側からすれば故郷がなくなる事態になりますので、簡単ではない難しい問題であると感じました。
 
「2019 平和ノサップ集会」   会場:納沙布岬・望郷の岬公園
 納沙布岬は直接北方領土が見える位置にあり、島との距離感を実際見てみたかったですが、あいにく霧がかかっており、残念ながら島を確認することはできませんでした。また、大会では政府の方は一人も参加しておらず、代弁による挨拶のみで少し残念に感じました。大会の最後には「がんばろう三唱」で閉会しました。全国の連合から集まった千人規模の方々だ今回の平和活動に参加しており、運動団体の方からは連合への感謝を述べられておりました。
私達連合の活動は非常に重要であると感じるとともに、今後も粘り強く運動を継続していくことが大切であると思いました。
 


 

連合滋賀第4区地域協議会 三添浩幸さん

 
初日は、「語り部による事前学習会」で宮脇田鶴子さん(千島歯舞諸島居住者連盟、元島民2世)より「北方四島からの引き上げと現状について」のお話を聞かせてもらいました。ソ連に不法に占領され、島を追い出された、辛く、苦しい日々を強いられたながらも、1日も早い祖国への復帰を願う思いを語られました。
2日目は、北方四島学習会に参加、最初に映画「ジョバンニの島」を見ました。北方領土の一つ、色丹島の普通の小学生、純平と寛太の日常がソ連軍に因って切り裂かれていく様子。
始めはただ切り裂かれていくだけかと思った日常が、重ねる日々が増える毎にソ連軍やその家族とも交流が芽生え始める事に非常に救いを感じながらも、ここは異常に占領された土地、合法的な措置は何も取られることは無く、従来の島民は追われる立場になる。
実際にソ連軍が上陸してから約2年は旧島民とソ連軍は共存していたのは知らなくて驚き、その後旧島民がどこに連れていかれたかも、かなり厳しい現実がそこにあったことが、非常に勉強になりました。
その後、「北方領土問題の現状と日ロ共同経済活動を前進させるために」の学習会を受講しました。
3日目は、1500名規模の「2019平和ノサップ集会」に参加しました。
戦後70年以上が経過し、元島民の方々を始め運動の担い手の高齢化が進展する中、多くの国民に正しい理解と関心を持っていただくこと、とりわけ、次代を担う若い世代の関心を喚起することが重要となっています。
いま、私たちがやるべきことは、戦後大きな国民課題である北方領土問題を解決し、ロシアとの間に平和条約を締結できるよう、そして、ロシアとの間で真の友好関係を構築することができるよう後押ししていく。
北方領土が日本に帰るその日まで粘り強く運動を継続していくことが私たちの使命である。
 

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