すべての働く人たちのために、雇用と暮らしを守る取り組みを進めています

日本労働組合総連合会滋賀県連合会 連合滋賀

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政策・制度

政策・制度

政策・制度の取り組み

連合滋賀では、働くことを軸とする安心社会の構築に向け、滋賀県をはじめとするすべての自治体に対し、政策制度要求運動を展開しております。

 
 

滋賀県への2019年度「政策・制度要求と提言」

1.県民主役の県政の推進のために

(1)県政の総合的な施策の推進
 
①「滋賀県基本構想」に掲げる7つの重点政策の達成度を総合的に検証し次期基本構想に的確に反映させること。
また、「持続可能な開発目標(SDGs)」に掲げられた目標の実現に向けて、具体的な施策を展開すること。
 
②税制を通じて地方でのふるさとへの貢献の観点で導入された「ふるさと納税」について、滋賀県における「マザーレイク滋賀応援サイト」を積極的に全国にアピールすること。
 
(2)地域主権改革の推進
 
国から県への権限移譲や規制緩和など地域主権改革が実効性のあるものとなるよう、国の提案募集方式への対応や県民理解の促進などを図るとともに、市町と連携しながら取り組みを推進すること。
また、関西広域連合の第三期広域計画(H29~31)により、大規模広域災害を想定した対応、広域観光の展開による観光客の受け入れ、スポーツ・文化振興によるイベントの開催および鳥獣害対策などの環境保全施策、琵琶湖・淀川流域対策等の具体化を着実に進めるとともに、県益の確保が図れるよう広域的取組を推進すること。
 
(3)滋賀県の未来成長戦略の推進
「滋賀県産業振興ビジョン」に基づき、モノづくり県として築いてきた県内製造業の強化を図るため、引き続き、モノづくり基盤技術の振興を進めること。
また、産学官金労言連携や地域間連携、企業間連携を推進するとともに、地の利や知の集積を活かした成長戦略拠点の形成を図ること。
 
(4)県民等との協働型県政の推進
少子化・高齢化や人口減少など様々な課題に直面しているなかで、多様な主体による協働に取り組んでいくために、協働に関する情報を広く提供すること。
また、「滋賀県協働推進ガイドライン」に基づいた施策の推進により企業やNPO、大学、市町等と連携・協力して課題の解決にあたる協働事業を支援・推進すること。
 
(5)人権施策の推進
①人権施策基本方針および「滋賀県人権施策推進計画」を総合的、計画的に推進するとともに、人権啓発活動を一層推進すること。
特に、インターネットによる人権侵害の防止のための啓発を強化するとともに、差別書き込みやネット上のいじめ、ヘイトスピーチの問題に対する行政としての規制を強化すること。
また、「しらしがメール」などにより、情報の発信をより積極的に行い、学習教材等を活用した人権啓発活動や「えせ同和行為」排除にむけた取り組みを推進すること。
 
②県民に対して「部落差別解消推進法」の周知徹底を図るとともに、国や県内の自治体と連携し、相談体制の充実や教育啓発の推進等、同和問題の解決に向けた取り組みを推進すること。
 
③新規学卒者等の採用選考における質問などにおいて、不適正な事例が依然として多く存在している。滋賀労働局、滋賀県進路保障推進協議会等と連携を密にし、企業等に対して公正な採用選考が行われるよう、啓発・指導を強化徹底し、不適正な採用選考を行った企業に対して再発させない対策を講じること。
また、受験する生徒が面接で不適正な質問を受けた場合には、返答を控えるように指導を徹底していくこと。
 

2.市民参画による公共サービス改革の推進

 
(1)良質な公共サービスの提供と労働者の生活を守るための「公契約条例」の制定
 
質の高い公共サービスの確保、地域経済の活性化、住民の福祉の増進とディーセントワークの実現のための「公契約条例」を知事のリーダーシップのもと早期に制定すること。
公契約条例の制定にあたっては、庁内に設置された「適正な労働条件の確保を目的とした契約制度のあり方に関するプロジェクトチーム」での調査検討について、連合滋賀と協議を十分に行うとともに、先行する地方自治体の情報を収集し、労働関係法令の遵守、社会保険の全面適用、適正な賃金水準の確保および労働条件の確保等について条項を設けること。
 
(2)ワンストップ・サービスが提供できる体制の拡充
 
求職者・利用者の利便性向上に向けた就労支援・生活支援の一体的実施を推進するため、「おうみ若者未来サポートセンター」、「滋賀マザーズジョブステーション」などの施設の効率的・効果的な運営を図り、県、市町、労働局との連携を強め、ワンストップ・サービスが提供できる体制をさらに拡充すること。
 

3.地方税財政の確立

(1)税財源の確保
①「滋賀県行政経営方針」に掲げる取組を基本に、歳入・歳出両面から財政健全化に向けた取組を進め、行財政基盤の確立に向けてさらに取り組み、基金残高の維持や県債残高の縮減を図ること。
 
②地方交付税総額を確保するとともに、財源不足に対応するため未利用県有地の売却をはじめ、行政財産の貸付など、県有資産の利活用を促進すること。
また、県税滞納額の縮減、税外未収金対策を強化し、税負担の公平性を維持すること。
 
③人口減少等特別対策事業費における算定額については、各自治体の取り組みを支援するための成果配分を重視すること。
 
(2)納税環境整備の法改正の動きを踏まえた税務行政の体制整備
 
マイナンバー制度の運用状況について丁寧に把握し、個人情報の厳格な保護、本人確認制度の構築など、税務行政体制の整備を図ること。
また、税制改正の内容について、県民や企業への周知・広報活動を行うこと。
 

4.産業・雇用・労働政策について

(1)ディーセントワークを中心に捉えた雇用拡大・安定・確保
 
①「雇用推進・行労使会議チャレンジしが」を機能させ、「滋賀県雇用推進プラン」に基づく、若年者、女性、障がい者、高年齢者の雇用の拡大や人材育成などの7つの重点施策について、滋賀労働局、(一社)滋賀経済産業協会、連合滋賀との4者がさらに連携を深め、実効ある取り組みを積極的に進めること。
特に、若者の県外への流出が顕著であることから県内外の大学等と連携し、県内での就職を促進するための事業を推進するとともに、若年層などの雇用拡大に向けた企業誘致活動を積極的に進めること。
 
②雇用の原則は期間の定めのない直接雇用であることを基本として、非正規雇用から正規雇用への転換を促進すること。
また、滋賀労働局と連携し、雇用・労働環境の整備、公平・公正なワークルールの整備を図るとともに、いわゆる「ブラック企業」の実態を的確に把握した上で、悪質な企業に対する罰則等の強化を行うこと。
 
③若年者や離転職者、障がい者など多様な受講生の個々の特性に応じた就職の実現を支援するための職業訓練を充実すること。
また、職業訓練の受講希望者が自らに適した職業訓練が選択できるように、滋賀労働局や滋賀職能大学等の関係機関との情報交換・情報共有を行う等、連携の強化を図ること。
 
④雇用、福祉、教育の各行政機関が地域レベルで連携し、障がい者の雇用・就労の促進に関する相談体制の確立、就労に向けた訓練・実習の場の確保、共同作業所への支援などの施策を強化すること。
特に、県内の各福祉圏域に設置されている「障害者働き・暮らし応援センター」の体制を整備し、職場開拓、企業就労、職場定着を促進すること。
 
⑤「障害者差別解消法」や改正「障害者雇用促進法」の施行、2018年度の「精神障害者雇用義務化」など、障がい者の就労支援を一層強化し、企業への定着を図ること。
また、雇用分野をはじめとするあらゆる生活の場面における不当な差別の解消、合理的配慮の提供のため、県において「手話言語条例」および、現在検討されている「障害者差別解消法の実効性を確保し、滋賀に根付く福祉の思想の理解を進める条例」の制定について早期に実現を図ること。
 
(2)長時間労働是正に向けた体制の強化
①滋賀労働局と連携し、過労死等の防止、長時間労働の是正に向けて、県民に対する啓発や民間団体の活動への支援などを積極的に推進し、過重労働撲滅に向けた運動を企業と連携を図りながら、課題解決に取り組むこと。
 
②公務における全ての労働者の長時間労働是正に向けて、「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」に基づく勤務時間管理の適正化をはかるとともに、安全衛生委員会の設置・開催等、労働安全衛生体制の整備を徹底すること。
 
(3)中小企業活性化への支援
 
①「中小企業の活性化の推進に関する条例」の普及啓発、中小企業活性化施策の周知を行うこと。特に、小規模事業者に対する周知、支援を強化するために、中小企業活性化基金を積極的に活用し、施策を拡充すること。
また、中小企業における伝統産業、モノづくり産業の振興について事業の展開を図ること。
 
②県内の中小企業数が年々減少してきている。事業運営を資金面から支えるため、地域金融機関と顧客との長期安定的な金融取引機能の強化を支援するとともに、融資姿勢を物的担保主義・個人保証依存から企業の将来性・発展性重視に変革するための政策に取り組むこと。
 
③中小企業の人材確保、人材育成、雇用の安定のため中小企業勤労者福祉サービスセンター(勤労者互助会)への支援、中小企業退職金共済制度の活用を促進させること。
また、中小企業退職金共済の加入事業所への助成について、県内すべての自治体での助成制度創設に向けた働きかけや必要な支援を行うこと。
 
(4)県内企業の発展促進
 
滋賀県経済の安定的発展と地元雇用確保を図るため、「Made in SHIGA」企業立地助成金や、「成長産業サプライチェーン調査事業」を活用するなど積極的に誘致活動に取り組むとともに、『ものづくりSCM(サプライ・チェーン・マネジメント)県』をアピールポイントとし、活動を展開することで、県内企業の発展を促すこと。
 
(5)勤労者福祉の充実
 
労働金庫、全労済、住宅生協など、勤労者の自主福祉事業および労福協活動を支援し、福祉施策の一層の充実強化を図ること。具体的には、労働金庫への公金預託の増額、勤労者制度融資の充実、住宅生協への公有地払い下げや低利住宅資金融資などによる安価な勤労者住宅の提供など、福祉対策事業への積極的な支援を行うこと。特に、労福協が運営する「くらしサポートセンターしが」の事業費補助の拡大を図ること。
 

5.環境政策の推進について

 
(1)琵琶湖や滋賀の美しい自然を守る諸施策の推進
 
①「第四次滋賀県環境総合計画」の検証を行うとともに、滋賀県環境基本条例に基づき、新たな環境総合計画により複雑化・多様化する環境課題の解決に向けた施策を構築すること。
 
②「琵琶湖の保全及び再生に関する法律」に基づき、国等の支援を要請するとともに、2017年3月に策定された琵琶湖保全再生施策に関する計画(琵琶湖保全再生計画)に基づいた各種施策の推進を図ること。
また、7月1日の「びわ湖の日」を県民の休日とする条例については、関係者の意見等を踏まえ、方針をまとめること。
 
③琵琶湖に大量繁茂する水草対策について、県が行う水草刈取除去事業を有効に実施するため、「琵琶湖保全再生法」により、国および関係団体への必要な支援措置を講じること。また、除去対策にあたって各市町と緊密に連携し円滑な推進を図り、地域住民やボランティアをはじめとする各種団体との協力体制の構築に努めること。
特に、侵略的外来水生植物(オオバナミズキンバイ、ナガエツルノゲイトウ等)の防除対策を強化すること。
 
(2)地球温暖化防止対策
 
低炭素社会づくりに向けた現状の把握、行程表および推進計画の進捗状況について検証を行い、低炭素社会づくりを推進すること。
CO2排出量の削減に向け継続的に取り組み成果を出している企業等に対して、税制優遇などの施策を推進し、企業、県民の意識高揚に努めること。
 
(3)廃棄物処理・資源循環対策について
①日常生活や事業活動をさらに省資源・循環型に転換し、出てからではなく出る前での廃棄物の減量を進める「3R(リデュース・リユース・リサイクル)活動」を一層推進すること。
 
②買い物時におけるレジ袋の削減やマイバッグの携帯の促進など、事業者、関係団体、行政が連携・協力して、買い物に伴って生じるごみの減量や資源化を一層推進すること。
 
(4)原子力エネルギーに依存しない社会の実現に向けた政策的支援
 
原子力エネルギーに代わるエネルギー源の確保、再生可能エネルギーの積極推進および省エネの推進を前提として、中長期的に原子力エネルギーに対する依存度を低減し、最終的に原子力エネルギーに依存しない社会の実現を目指すため、「しがエネルギービジョン」を着実に実行すること。
また、分散型エネルギーシステムの開発・普及、省エネ技術・製品の普及、エネルギー節約型のライフスタイル・ワークスタイルの普及などに対する政策的な支援を行うこと。
 

6.医療・福祉政策の推進について

 
(1)暮らしに安心できる医療・介護供給体制の充実
 
①「滋賀県保健医療計画」に基づき、医療機関間および医療と介護の機能分担と連携強化に取り組み5疾病、5事業の医療連携体制、救急や夜間・休日診療、周産期、小児、精神医療、在宅医療など地域医療の充実に向けた提供体制を整備すること。
 
②2025年に向けて、「地域包括ケアシステム」の構築を着実に推進するための「滋賀県地域医療構想」に基づき推進し、施策の進捗状況を的確に把握・検証するとともに、必要な施策の見直しを行うPDCAサイクルを徹底すること。
 
③第3次医療費適正化計画に基づき病床機能の分化・連携の推進、特定検診・特定保健指導実施率の向上、頻回受診や重複投与の是正、後発医薬品の使用促進を図ること。
 
④不妊に悩む方への支援強化のために、助成制度の周知および助成額の拡充を図ること。また、医学的・専門的な対応のために、医療機関等との連携を強化するとともに、相談窓口「不妊専門相談センター」の周知をすすめるなど、相談しやすい体制づくりを行うこと。
 
⑤健康への影響や未成年者の喫煙防止、受動喫煙防止、禁煙の支援など医療機関、教育機関、事業者等が連携し、具体的な取り組みを行うこと。
特に、県・市町において、喫煙が及ぼす健康影響や禁煙の効果等について、あらゆる機会を通じて十分な情報提供を行うこと。
 
⑥少子高齢化や若年層の献血離れにより、輸血などに必要な血液の不足が懸念されるが、湖北献血ルームが2014年に廃止になって以降、滋賀県内の常設献血施設が草津市にしかないため、県民が献血に協力する機会が損なわれているおそれがある。県下の献血施設拡充に向け、必要な働きかけや支援を行うこと。
 
(2)医療・看護職場における労働環境の改善と人材の確保
①「滋賀県医師キャリアサポートセンター」の設置により、医師の確保対策が進められ産科、小児科、麻酔科、精神科の分野で医師が増加しつつある。しかし、医師の地域偏在は未だに解消にいたっていないことから、滋賀県出身の医学部進学者の増加対策、キャリアパスの検討、女性医師が働きやすい環境や継続就労を支援するなど、医師確保対策事業をさらに拡充すること。
 
②地域の医療人材を確保するため、国が推進する「働き方改革」を医療職場に展開し、労働時間管理の適正化、労働時間短縮に向けた取り組みを推進するとともに、計画的な勤務環境改善に向け、医療勤務環境改善支援センターの周知と機能強化をはかること。
特に、看護職員の離職防止、長時間労働・夜勤に伴うリスクを解消するために、夜勤交代制勤務回数制限・労働法令の遵守やワーク・ライフ・バランスを尊重した職場環境の整備など労働時間管理を厳格に行うための体制確保を医療機関に指導すること。
また、潜在看護師職員の復職支援、研修制度の充実、院内保育所の整備など看護職員の確保・定着を図るための施策を行うこと。
 
(3)医療・介護・高齢者福祉サービスの充実
 
①「地域包括ケアシステム」を確立するため、地域連携クリティカルパスの普及、在宅医療、退院支援や訪問看護の強化とその体制整備に不可欠な看護職員の配置増や医療と介護の連携を図ること。
 
②介護労働者の労働環境や労働条件についての問題が顕在化し数年が経過しているが、依然として改善が進んでいないのが実態である。処遇改善を確実に実行するとともに離職防止の対策を講じるなど介護労働者の賃金・労働条件の向上や資格取得の助成支援、キャリアアップの仕組みを整備するなど介護業界全体の人材を確保するとともに、介護人材の専門性向上および人材の定着を図ること。
 
③地域医療介護総合確保基金を活用し、小規模特別養護老人ホームや認知症高齢者グループホームなど地域密着型の在宅・施設サービスの整備を行うこと。
 
④介護保険料の格差が顕著に表れている県内の各自治体の課題や取り組み格差を確認し、支援を強化すること。
 
(4)障がい者福祉の推進
 
①「滋賀県障害者プラン」の8つの重点施策について、成果目標の進行管理を行い、サービス提供体制の充実や障がい者理解の促進、福祉のまちづくりの推進など、市町、福祉現場等と協働して、障がい者施策の総合的な取り組みを図ること。
 
②障がい者や高齢者への虐待・身体拘束が疑われる家庭への立ち入り調査による虐待の予防や早期発見を行うほか、「滋賀県権利擁護センター」を中心に虐待に関する相談など、障がい者本人や養護者に対する支援措置を講じるとともに、障がい者福祉施設におけるすべての役職員に対し、虐待防止に向けた研修を徹底するよう指導すること。
また、成年後見制度や地域福祉権利擁護事業等の権利擁護システムが利用しやすく実効あるものとなるよう努めること。
 
③旧優生保護法のもと不妊手術を強制的に実施された方たちについて、充分な調査を行い実態の把握に努めること。
また国に対して救済施策の早期実施を求めること。
 
(5)子ども・子育てサービスの提供
 
①子ども・若者支援施策を着実に推進するため、「淡海子ども・若者プラン」に基づき、市町と連携した事業を行うこと。
特に、施策の推進にあたっては、家庭や学校、企業における取り組みが重要であることから、必要な支援、情報提供を行うこと。
 
②認可外利用、入所後の復職希望など潜在的な部分も含めた待機児童の解消と子育て支援の充実を図るため、市町が行う認定こども園、幼稚園、保育所および放課後児童クラブ等への支援を一層拡充し、民間保育所の施設整備と潜在保育士に対する再就職支援、就業継続をサポートする相談体制、研修の実施等、保育人材の確保を包括的に支援すること。
また、保育士の賃金が業務に見合わないことが再就職、人材確保の妨げになっているため、具体的な支援策を講じるとともに、放課後児童クラブの職員の処遇改善にも努めること。
 
③子育て世帯の経済的負担の軽減を図るため、保育料の負担軽減を拡充すること。そのため、幼児教育の無償化の段階的実施を、所得制限の緩和など優先的に実施するよう国に要望すること。
 
④児童虐待相談件数が年々増加していることから、虐待の未然防止、早期発見・早期の対応、保護、ケアを図るため、医療、教育、警察等の連携を一層密にするとともに、児童福祉司等や専任職員の増員、子ども家庭相談センターの体制の強化などのあらゆる施策を講じること。
また、通告義務など県民の理解を促進し、オレンジリボンキャンペーン、児童虐待ホットラインを活用した啓発活動を幅広く進めること。
 
(6)子どもの貧困対策
 
①「子どもの貧困」の解消に向けて、地域における貧困家庭の子どもの実態を十分に把握し、経済的な支援を含めた必要な支援を迅速かつ積極的に行い、子どもに対する教育の機会均等を保障すること。
特に、ひとり親家庭の子どもの教育費については、高等教育まで受けられる制度の確立を図ること。
 
②「貧困の連鎖」を防止すべく、就学援助制度における準要保護者対象水準の引き下げを行わず同制度を維持・拡充すること。
また、就学援助については、入学前に事前に対応できるようにするなど、適切な時期に適切な方法で行われるようにすること。
 
③県内では、地域の子どもに無料か安価で提供する「子ども食堂」が増えてきていることから、運営する団体への支援についての事業を拡充すること。
また、フードバンクとの連携をはかるなど効果的な取り組みを実施すること。
 
(7)生活困窮者自立支援体制の確立
 
①生活困窮者の事情、状況等に合わせ、包括的・継続的に支えていくため、生活困窮者自立支援制度の実施体制の整備をさらに進め、制度の充実・定着に向け適切な措置を講じること。
 
②総合的な実施体制を整備し、NPOや社会福祉法人、社会福祉協議会などの社会資源を活用するとともに人材の育成を進めること。
 
③保健、医療、住宅、経済など関係部署の緊密な連携による横断的な新制度の実施体制や官民協働の幅広いネットワークを構築するとともに、労働相談や就労支援に関しては、労働行政や労働組合が積極的に参画できる体制づくりを進めること。
また、市町と連携し自殺やメンタルヘルス問題への偏見を取り除く啓発・教育活動や、孤独死対策としてライフライン関係者との幅広い連携・協力体制を構築する取り組みを行うこと。
 
④生活困窮者自立支援法の一部改正に伴い、自律相談支援事業、就労準備支援事業、家計相談支援事業の一体的実施を促進するとともに、一時生活支援事業、子どもの学習・生活支援事業、その他生活困窮者の自立の促進に必要な事業などについて積極的に実施すること。
また、自立相談支援事業における支援員の育成やスキルの維持・向上のための研修を行うとともに、そのための必要な予算の確保を図ること。
 
⑤「就労訓練事業」(いわゆる「中間的就労」)の認定にあたり、貧困ビジネスの観点から、安全・衛生の確保や情報公開、報告の徹底など厳格な審査を行うこと。
 
⑥生活保護受給者の後発医薬品の使用原則化にあたっては、医師等が使用を認めている等、必要な条件を満たすとともに、本人の意向に配慮すること。
 

7.教育、文化・体育政策について

 
(1)教育予算の増額
 
①滋賀県基本構想「新しい豊かさ創造・実感 滋賀プラン」の重点施策の第1項目に「子どもの生きる力を育み、若者や女性が輝く社会の実現」とあることから、教育改革の推進・保護者負担の軽減・教育の機会均等の保障・教育諸課題の解決のため、教育予算を大幅に増額すること。
 
②虐待やいじめなどで厳しい状況にある子ども、不登校の子ども、貧困な状況にある子どもへの対応を充実するため、県独自の加配やスクールカウンセラー(SC)、スクールソーシャルワーカー(SSW)、相談支援員・相談調整員の配置を拡充すること。
 
(2)教職員定数等の改善
 
①小中学校の35人学級の成果を検証し、将来社会への先行投資と若返り著しい学校現場の教育力維持の視点から、学級の少人数化をさらに進めること。
また、35人学級を小学校3年生以上でも法制化することと義務教育費国庫負担を二分の一に復元することを国に要請すること。
 
②教員、実習職員、学校事務職員などの採用で、現在県教委が実施している障がい者雇用を充実し、2.4%の法定雇用率を維持・向上すること。
また、障がいのある教職員の働きやすい勤務環境の整備や改善に努めること。
 
(3)臨時教職員の待遇改善と教員採用試験での講師経験者優遇の拡充
 
教職員として有能な人材を確保し、滋賀の教育の充実を図るため、2014年7月発出の総務省通知「臨時・非常勤職員及び任期付き職員の任用等について」に則り、臨時教職員の賃金・労働条件の改善をさらにすすめること。特に、年度末の任用切れ期間(いわゆる空白の3日間)をなくすよう学校現場の実態に沿った改善を図ること。
また、滋賀での講師経験者の教員採用試験1次試験の一部免除を養護・栄養教員にも適用し受験年齢の上限設定は撤廃すること。
 
(4)県立高校等のあり方と入学選抜制度
 
①高校の全県1区制と現在の入学選抜制度に関して、「県立普通科高等学校通学区域全県一区制度の検証報告」では「概ね制度は定着している」とされているが、都市部と周辺部の入学希望者格差などの課題について、今後のあり方を見据えた検証を継続して行い、適宜見直しを図ること。
また、推薦選抜や特色選抜等の問題点について現場からの声を真摯に受け止め、受験生の負担が軽減される選抜制度改善に向けた取り組みを進めること。
 
②県立高校等の再編成による変革について、年次毎に成果と課題を検証し、問題点は改善を図ること。
 
(5)インクルーシブ教育の推進
 
①障がい児(発達障がい児も含む)の高校進学が可能になるよう、発達障がいや知的障がいのある子どもの特別枠を設けること。県立高等学校と特別支援学校高等部、及び高等養護学校の入試日程を変更し、併願受験を保障すること。
また、ハンディのある生徒の受験方法や時間延長等の配慮を一層充実させること。特に、点字受験は速やかに実施すること。
 
②本人と保護者の意向の尊重と地域・学校職員の理解を重視し、十分な説明と環境整備(教員配置も含む)を行いながら、障がいのある子どもが地域の学校で教育が受けられるようにすること。
また、「滋賀のめざす特別支援教育ビジョン(実施プラン)」に基づいて、 障がいのある子どもが特別支援学校と小中学校の両方に学籍を持つ「副次的な学籍」を早期に実施すること。
 
③国や県の方針であるインクルーシブ教育を推進するため、制度や施設設備、人的配置などのハード面と教職員研修による意識改革などのソフト面の双方で、合理的配慮の具体的な実施を一層進めること。
 
(6)在日外国人教育の充実
①在日外国人の教育充実のため「在日韓国・朝鮮人児童生徒に関する指導指針」「外国人児童生徒に関する指導指針」の教職員研修を実施し、理念を共有した上で具体化を進めること。
 
②ヘイトスピーチ等の偏見や差別から朝鮮学校の子どもたちを守り、県からの補助金の削減を行わないこと。
 
③外国にルーツのある子どもたちの教育を受ける権利を保障するため市町と連携し、子どもたちの就学状況等を把握するとともに、不就学の解消に向けとりくみを進めること。
具体的には、地域の学校での日本語補習や母国語による教育の充実等受け入れ体制の強化や、ブラジル人学校等の施設設備への補助などの予算措置を行うこと。
また、高校進学保障のため、入試特別措置の「配慮事項」のさらなる改善や外国人枠設定などの措置を講じること。
 
④外国にルーツのある子どもの保護者が安心して働けるように、放課後児童クラブを充実すること。
 
(7)国籍条項の完全撤廃
 
教員採用における年令制限および国籍条項を完全に撤廃し、在日外国人を「教諭」として採用できるようにすること。
 
(8)帰国児童・生徒の受け入れ体制整備
企業活動のグローバル化によって県内企業でも海外勤務が増え、家族とともに海外で暮らす子どもも多い。任務を終えての帰国後の子どもたちの学習権を守るために、公立校の帰国児童・生徒の受け入れ態勢を整えること。
 
(9)子どもの権利条約の普及と具体化
 
①「子どもの権利条約」の理念および内容の普及に努めること。具体的には、この条約のポイントとなる「子どもの最善の利益」、「意見表明権」についての理解がすすむよう教職員研修を充実させること。
 
②学び直しや学ぶ権利を保障する重要な場である夜間中学が、滋賀で早期に開設できるよう取り組みをさらに進めること。
 
(10)労働教育・主権者教育の充実
 
①子どもの成長段階に応じて、働くことの重要性、働く者の権利、労働組合の役割等、「労働の尊厳」を理解し、勤労観・職業観を養うための系統的な労働教育のカリキュラム化を推進すること。
また、中学・高等学校に、労働組合役員など外部講師による出前講座や職場見学の機会などを含め、働くことの意義や知識を学ぶ時間を設定すること。
 
②選挙権が18歳以上となったことにより、主権者教育を充実すること。具体的には、選挙制度理解や権利行使の重要さを教えることだけでなく、子どもの主体的な学びや各学校が計画する学習内容を尊重し、実社会と連結した社会観や人生観を育てる教育とすること。
また、地域の学校には、選挙権をもたない外国籍生徒がいることに配慮しながら慎重に学習を進めること。
 
(11)子どもの安心・安全の確保
関係諸機関と連携し、通学路の危険個所を点検し、安全を確保するための対策を講じること。
また、安全な遊び場の確保や、放課後児童クラブの新設および施設の充実などを行い、子どもたちが安心して過ごせる居場所の確保に努力すること。
 
(12)奨学金制度の拡充
①奨学金返済により、生活困窮に陥ることがないよう、高等学校において生徒および保護者に対する奨学金制度の周知・広報を徹底すること。
 
②国における給付型奨学金制度の導入が実現したが、対象者・支給金額とも極めて不十分な事業規模にとどまっている。国に対し「給付型奨学金」の適用者の大幅拡大を要請すること。
また、教育の機会均等を保障する観点から、県の施策として大学などの高等教育を対象とした「無利子奨学金」や「給付型奨学金」の導入・拡充をはかるとともに、現在の奨学金返済不能者については、特別融資枠等を新設し借り換え推奨等の措置を講じること。
 
(13)教職員の長時間労働の解消
連合総研の「教職員の働き方と労働時間の実態に関する調査」では、小中学校教員の職場滞在時間は民間労働者の平均である9時間15分より2時間以上長いという深刻な実態が報告された。社会問題となっている教職員の長時間労働を解消するため、国や市町と連携して、定数改善や抜本的な業務改善、勤務時間管理の適正化や労働安全衛生体制の確立等の長時間労働解消への実効ある施策を実施すること。
 

8.女性の活躍推進、男女平等参画社会づくり、ワーク・ライフ・バランスの推進

 
(1)女性の活躍推進について
 
CARAT滋賀・女性・元気プロジェクトの取り組みを部局横断により積極的に推進すること。
特に、企業において、女性の活躍には男性の働き方が大きく係わっていることから、すべての男性に家事や育児、介護等に係ることの必要性を啓発することはもとより、男性の育児休業取得促進のため、県独自の助成金制度の創設などに取り組むこと。
また、女性が継続して働くために「女性活躍推進企業」、「イクボス宣言企業」の拡大にむけた取り組みを推進すること。
 
(2)男女平等参画社会づくりの推進
 
①「パートナーしがプラン2020」に基づき、総合的な施策を推進すること。
また、滋賀県男女共同参画・女性活躍推進本部の機能を一層強化すること。
 
②「G-NETしが」が、男女共同参画の取り組みを支援するための拠点施設となるよう研修・講座の開催、交流活動の場の提供など機能の充実を図ること。
特に、若年男性の利用の促進を図るために、大学等と連携した施策・事業を行うこと。
また、市町等が設置する男女共同参画センターとも連携し、講座やセミナーなどの事業を共有し、幅広く情報発信ができるよう拡充すること。
 
③女性の就労トータルサポートを行う「滋賀マザーズジョブステーション(近江八幡)」および「滋賀マザーズジョブステーション・草津駅前」の利用を推進するため、広く事業目的・内容の周知を図ること。
また、マザーズジョブステーションを拡充し、就労やカウンセリング等の相談機能の一層の充実を図るともに、ニーズに応じた職業紹介情報を提供し、就職活動を促進すること。
 
④「男女共同参画社会づくり副読本」が、学校現場で効果的に活用されるよう、現場の教職員の意見をしっかり反映し、改訂を行うこと。
 
⑤政策・方針決定過程への女性の参画を進めるため、県の審議会等における女性の登用40%の目標値を達成するよう努力するとともに、管理職への登用や県の施策において、ポジティブ・アクション(積極的改善措置)の視点を導入、推進すること。
また、次期の男女共同参画審議会の委員について、労働団体等からも選任できるよう配慮すること。
 
⑥妊娠・出産にかかる不利益取り扱いは法令違反であること、ハラスメントの防止義務は事業主だけではなくなったことを周知徹底すること。
また、育児と両立しながら仕事をする人へのハラスメントを防止し、M字型雇用改善のための具体的対策を実施すること。
 
⑦携帯電話やパソコンの普及による有害情報や性産業、出会い系サイトへの接触、青少年漫画における性描写の氾濫とその安易な販売などによって、誤った情報からの影響やリスク意識の欠如がもたらされている。これらのことを十分認識して、学校での情報教育・メディアリテラシー教育に積極的に取り組むこと。
 
⑧DV(ドメスティック・バイオレンス)、性暴力、ストーカー行為等あらゆる男女間の暴力に対し、被害者の相談、保護や、自立支援などの施策の整備を市町や民間団体等と連携し、支援体制を積極的に進めること。
また、若年層の課題であるデートDVについて、防止教育が人権学習の一課題としてしっかりと行われる体制をつくること。
 
⑨性的指向・性自認に関する理解を深め、性のあり方によって不利益を受けることがないよう、研修の実施や各種相談体制の整備を行うこと。
特に、教育現場をはじめとする公共サービスの提供時において、適切かつきめ細かな対応を図るための体制を構築し、具体的な配慮事項への理解を深め、適切に対応ができるよう、必要な情報提供を行うことを含め指導・助言を行うこと。
 
(3)ワーク・ライフ・バランスの推進
①県内の16団体で構成する「仕事と生活の調和・女性活躍推進会議しが」の取り組みを推進し、意識啓発や社会的気運を高める事業を進めること。
 
②育児や家族の介護や看護のためにやむを得ず離職する労働者が大幅に増加する懸念がある。男女に関わらず、育児・介護をしながら働き続けられるよう育児休業、介護休業・休暇・休職制度の周知や取得しやすい職場環境整備について事業所に対して啓発すること。
特に、女性のキャリア支援の視点から切れ目のない両立支援策を指導すること。
 

9.県民生活をまもる施策について

 
(1)大規模災害等への対応
 
①防災の拠点となる「滋賀県危機管理センター」の機能を十分発揮させ、市町と連携した災害に強いまちづくりを推進すること。
 
②「滋賀県防災ポータルサイト」の情報を充実し、県民に幅広く周知するための方策を検討すること。
また、防災情報を迅速に周知するために、しらしがメールへの登録を促進するとともに、障がい者や外国人などに対しても確実に情報が伝わるよう施策を講じること。
 
③災害対策本部の運営、機能を強化するとともに、「滋賀県地域防災計画」に基づき震災、風水害、事故災害、原子力災害に対する総合的な対策を講じること。
また、原子力災害中長期対策として、モニタリングのあり方、被曝を避けるための防護措置、広域避難計画など福井県、高島市、長浜市と密接な連携を図り、実働訓練等の実施により計画の実効性を高めるとともに、リスクコミュニケーション推進による正しい知識の普及を図ること。
 
④自主防災組織活動マニュアルを積極的に活用し、市町や消防本部と連携し自治会や消防団への支援や防災組織作りへの支援を行うとともに、学校における防災教育、若者や女性、企業に対して消防・防災活動への意識を高めること。
 
⑤武力攻撃や新型インフルエンザ対策等については、「滋賀県国民保護計画」および「新型インフルエンザ等行動計画」に基づき、県民への的確な情報提供等を国、市町、関係機関等と連携を密にし対応すること。
 
⑥高齢者、障がい者、子ども、女性など要配慮者の災害時における避難支援を実効性のあるものにするため、市町と連携し、要支援者に対する研修等を充実すること。
 
⑦災害時における、交通・通信機能の強化、公共施設・ライフラインの安全性確保を図るとともに、行政と市民団体が協働し多様な災害に柔軟に対応できる救援ボランティア体制の整備、災害ボランティアの普及啓発やボランティアリーダーの育成などへの支援、企業防災の促進を図ること。
また、防災の現場における女性の参画拡大など体制の整備に努めること。
 
(2)安心・安全の住宅の推進
「滋賀県既存建築物耐震改修促進計画」に基づき、耐震診断、改修事業など、市町と連携して、制度を普及するための情報の提供、相談体制を整備するとともに、住宅の耐震化の重要性を幅広く普及啓発すること。
特に、南海トラフ地震、琵琶湖西岸断層帯等の活動による被害が懸念されることから市町と連携し早期に対策を講じること。
また、近年増加している空き家について、防犯・防災上の観点からも対策をすすめること。
 
(3)消費者行政の推進
 
①社会問題化している各種特殊詐欺(振り込め詐欺など)について、多様化・巧妙化している手口や形態を迅速に把握し、消費者への情報提供・注意喚起をはかり、警察・金融機関等と連携し、詐欺被害の未然防止を図ること。
特に、高齢者の被害が後を絶たないことから、地域における未然防止を図ること。
 
②県民が安全で安心な消費生活を実現するために改正消費者契約法について、改正内容を周知し、消費者保護体制の充実を図るとともに、消費者問題に取り組む団体への支援を図ること。
また、「滋賀県消費者基本計画」に基づき、悪質商法の事例情報の共有、倫理的な消費者行動につながる幅広い消費者教育を推進すること。
 
③雇用・労働を含む人や社会に配慮した消費行動(エシカル消費)の推進に向け、消費者庁の「倫理的消費」調査研究会による取りまとめを踏まえた対策を行うこと。
 
④接客業務従事者の人権や労働の尊厳を守り、消費者への啓発活動など、接客業従事者と消費者との健全なコミュニケーションにもとづく消費活動を促すための対策を行うこと。
 
⑤滋賀県内のいわゆる「食品ロス」について、実態を調査するとともに、フードバンク活動に関する取り組みについての推進を図ること。
 

10.農林水産業政策について

 
(1)環境こだわり農業の推進
 
「滋賀県環境こだわり農業推進基本計画」に基づき、取り組みを推進すること。特に、農業者や農業団体への支援、生産を拡大するとともに、販路の拡大や直売所を含めた販売店の確保など環境こだわり農産物の流通等の施策を推進し、消費者へのPRを推進すること。
 
(2)農業経営の安定と活性化
 
①農業の担い手の高齢化や戸数が減少していく中で、米の直接支払交付金が廃止となり、法人格を持つ集落営農などが経営危機におちいりかねない。新規就農者、認定農業者および集落営農組織を確保するため、国の制度の見直しに係る施策を推進すること。
また、担い手への農地集積等のための「人・農地プラン」の策定を促進すること。
 
②種子法廃止により県内の農業生産に支障をきたすことが無いよう、「滋賀県水稲、麦類および大豆の種子供給に係る基本要綱」に基づき、主要農作物の安定的な生産が行われるよう、県として必要な環境整備に努めること。
 
③農林漁業者の所得拡大や雇用増大、農山漁村の活性化を図るため、支援を通じた新たに加工・販売等に取り組む実践者の育成、地域の有する資源を活用した地域ビジネスを展開する6次産業化の取り組みを促進すること。
 
(3)鳥獣被害防止対策について
 
ニホンジカ、イノシシおよび特に近年被害が深刻化しているニホンザルなどによる農作物被害および生態系の被害を防止するための対策を充実・強化すること。
また、カワウ対策についても、生息数を適正な水準に減少させるため、モニタリング調査など必要な措置を広域的に実施すること。
 

11.交通政策について

 
(1)交通基盤整備の促進と公共・地域交通の充実
 
①「滋賀交通ビジョン」に基づき、交通の現状や課題を踏まえ、広域交通・地域交通政策の方向性を明確にし、市町が設置する「地域公共交通会議」等と連携し、いわゆる交通弱者と呼ばれる常時公共交通機関を必要とされている方の意見等が反映されるよう取り組みを進めること。
 
②滋賀県への観光客誘致を促進するため、JR西日本、地域のバス・鉄道事業者と連携した取り組みを強化すること。
また、交通機関等で多言語表記、ICTを活用した多言語等、外国人観光客の受入れ環境整備を推進すること。
 
(2)バス路線・鉄軌道等地域交通の維持
 
①渋滞緩和や環境問題の観点から県民に対し、鉄道・バス等の公共交通機関の利用促進を推奨されているが、現在県民への浸透は不十分である。県が主体となりメディア活用や各市町と連携しノーマイカーデーやエコ通勤への取り組みへの実効性が上がるよう関係各機関への積極的な協力要請を展開すること。
また、交通事業者と連携し、各地域に適した生活交通の導入や公共交通機関の利便性向上の視点から利用推進に取り組むこと。
 
②地方路線バスの運行維持に関しては、利用低迷による採算悪化によって、路線バス事業者が撤退している。地域交通対策にかかる予算を拡充するとともに、生活交通セーフティネットを確保・提供するため、コミュニティバス、デマンドタクシーなど地域の実情に応じた生活交通確保の取り組みを支援すること。
また、バス事業者が行うバスロケーションシステムの整備についても支援を拡大すること。
 
③公共交通は、交通弱者にとって移動の唯一の手段であり、また、環境にやさしい地域に根差した乗り物である。県内の鉄道施設等の整備充実に努めるとともに、各駅舎のバリアフリー化等各地域の実情や要望を踏まえて乗降客層(年齢層・障がい者比率)等によって柔軟な運用をはかり、設備改善および保守費用に伴う交通運輸事業者の負担軽減に向けた必要な支援措置や財政支援をすること。
 
④鉄道の重層的ネットワーク構築に向け、県民の利便性向上を更に進めるとともに観光誘客事業や沿線駅の整備などを行い、利用者の促進を図ること。
また、草津線の複線化および安全・安定輸送対策、湖西線の利便性向上と経営分離の阻止、ホーム柵の設置補助施策、ICカードの地域間を超えた「またぎ利用」等を沿線自治体や住民と連携して取り組みを進めること。
 
(3)総合的な道路整備の促進
 
①交通需要の増大に対して県内の国道、県管理道路の整備率は、全国平均から大きく遅れており、高速道路についても大型連休期間を中心に慢性的な渋滞が発生している。見直しが検討されている「道路整備アクションプログラム2018」に基づくスマートIC、幹線道路等の計画的整備を行うとともに、高速道路へのアクセスや物流拠点間のネットワークの強化など、地域の活性化に必要な道路整備を行うこと。
 
②「滋賀県自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例」に基づき自転車事故の防止および自転車利用による健康、環境等への県民の意識を図るための啓発を引き続き促進すること。
また、近年増加しているビワイチ参加者の来訪に対応するためにも、湖周道路の整備をはじめ、自転車道、歩行者道、路側帯など必要な道路の環境整備を行うこと。
特に、大型車両の運転従事者より、自転車による追い越しや道路併走に対する危険が指摘されていることから、狭い国道や狭路において安全走行できるレーンの整備やルート変更等も視野に入れた安全策を講じること。

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