~語り継ぐ戦争の実相と運動の継続で
恒久平和の実現を~
連合が毎年開催している連合平和行動in広島が2016年8月5日~6日に開催され、今年も連合滋賀から5名が参加しました。連合2016平和ヒロシマ集会で、神津里季生会長は「核兵器の悲惨さと非人道性を世界の仲間に訴えていく。」と呼びかけをされました。また、本年5月にオバマ大統領が初めて原爆被爆地広島に足を踏み入れたことは、原爆がもたらした惨禍に対する認識、そして核兵器廃絶に向けた強い意志を示されたものであり、連合としても評価するとともに、この惨劇を繰り返さないためにも、アメリカ政府に対して長崎への早期訪問を要請する。」と述べられました。集会ではこれからも平和行動を続け、世界の恒久的な平和を心から求めていかなければならないと確認しました。
参加者レポート
- 電力総連 関西電力労働組合滋賀支店支部 曽我和樹さん
- 自動車総連 ダイハツ労働組合竜王第一支部 荒蒔智之さん
- 運輸労連 ヤマト運輸労働組合滋賀支部 天野寿人さん
- 日教組 滋賀県教職員組合高島支部 木下裕也さん
- 自治労 近江八幡市職員労働組合連合会 清水拓生さん
今年の広島市原爆死没者慰霊式ならびに平和祈念式が開催された日は、日本の真裏の南米ブラジルで開催される平和のシンボルであるリオ(デジャネイロ)オリンピックの開会式と刻を同じくして開催されました。例年テレビで拝見することはあるものの、実際に自分自身がその場に出席するなど思いもしない貴重な体験をさせていただきました。71年前の今日この時に、投下されたたった一発の原子爆弾が戦後71年後の平成28年の夏のおいても、原爆の後遺症やこころの傷がという形で苦しめている現状を目の当たりにし改めて平和の尊さや平和の大切さを実感しまだ戦争が終着していないとの現状を認識しました。
そして、高校生平和大使が「ビリョクだけどムリョクじゃない」をスローガンに掲げ18年以上の活動を継続し、世界に対して唯一の被爆国である「日本」から平和に対するメッセージを発信し続けていることが、我々労働組合の地道な活動と重なる部分があることに感銘を受け、地道な活動を続ける大切さや継続することの大切さを再認識することができました。
今回広島への平和行動に参加させていただき、核兵器のない世界の実現を全員で考えていくべきだと改めて思わされました。
私自身、教科書やニュースなどで、核兵器について知ったつもりでいましたが、実際その場に行き話を聞かせていただいた事により、多くの事を学ぶことができました。中でも、実際の被爆体験者としてお話してくださった坪井さんの体験談で、『同じ過ちを繰り返してはいけない。今を大切にし、皆さんが今後、被爆者になるような事があってはいけない。』と訴えられていたのがとても印象的です。
体験したからこそ、核兵器のない平和な世界の実現に向けて、私達に考える機会をくださいました。今でも多くの被爆者の方々が後遺症に苦しんでいます。自分達にできること、今後どうしていけばよいかをもう一度考えて、二度と同じ過ちを起こさない様にしていく必要があります。今回、学ばせていただいた事を、自分も家族や友人、職場の仲間達に話していき坪井さんの想いを伝えていきます。貴重な経験をさせていただき、ありがとうございました。
今回この平和行動ヒロシマに参加させていただきまして、一言で表すなら「衝撃」でした。自分自身戦争や原爆の悲劇などは教科書のなかや、祖母の話しなどでしか触れた事がなく実際に現地へ行き、原爆ドームや被爆者の方の話しを聞くと涙が出てくるような話ばかりでした。今年で原爆が投下されてから71 年、今なお被爆に苦しんでいる方、家族を亡くされた遺族の方々を思うと本当に胸が苦しくなります。戦後初めてアメリカのオバマ大統領が訪問されました。アメリカでは原爆は「正義の兵器」とされているそうです。戦争を終結に導き、何万人もの命を救った兵器、として。本当にそうでしょうか?いかなる理由があろうともあのような非人道兵器は絶対悪だと感じました。爆心地から近い数万人の90 パーセントは亡くなられたと聞きました。幼い子ども、学徒動員で召集された小中学生など一瞬で夢を奪われ、無念だったと思います。今日の日本の教育を見ると日本の侵略戦争ののち無謀にもアメリカという大国に挑み敗戦した、と言う自虐にも似た教育がなされていますが本当にそうだったとしても一般市民にはなんの罪もありません。オバマ大統領の演説の中で「悪魔が空から降ってきた」と言われましたが、自然災害では無く人間が人間を殺戮する為に投下された兵器であった。と認め、謝罪をすべきだと思います。
今なお世界では核開発を続けて、何処へ向かっていくのか不安に感じます。今回の平和行動へ参加して自分のなかでも、日本人として平和を願う先人達の想いを受け継ぎ、まずは過去の事などを調べてみたいと思いました。戦争に向かい亡くなられた方々の犠牲の上に私たちの生活がある事を忘れず、日々感謝しながら業務に取り組みたいと思います。またこのような平和行動があれば率先して参加したいと思います。
核廃絶に向けて自分に何ができるのか。毎年8月6日には新聞やテレビで核爆弾について大きく取り上げられる。小学校教諭として6年担任となった時には平和教育とともに、修学旅行で広島市を訪れることもあった。戦争や核兵器について学べば学ぶほど悲惨な実態を知ることになり、個人の力では何もできないのではないかという思いにもなる。ところが、今回の「2016平和行動in 広島」でそんな気持ちが大きく変わった。ピースウォークと核廃絶に向けた集会で多くの参加者が思いを一つにして行動したことは、個人の力を超えた、とても力強い動きになることを実感した。また、平和祈念式典で広島県知事は核抑止力を唱える者は現実主義者、核廃絶を唱える者は理想主義者という人がいるが、逆ではないのかと訴えた。核廃絶に向けてこんなにも力強く引っ張ろうとする人がいるのかと思うと、勇気づけられた。核廃絶に向けて一人でできることはほんの小さなことかもしれないが、思いを一つに行動することで世界中に広がる可能性があるのだと実感させられた2日間となった。
あなたは平和ですか?今の日本は平和ですか?と聞かれた時に皆さんはどう答えられますか。何気ない日常の中で「平和」であることを感じて生きていますか。例えば、「今日、彼氏・彼女と別れた。最悪。」、「今日はほんまに良いことがないし終わってるわ。」「こんな毎日ばっかりやと、絶望するわ。」このような言葉、似たようなことを思ったことはありませんか?でも、このような言葉や思いは身に起こった不幸であって、その日は平和だったとは思いませんか。爆弾や銃弾の雨にさらされ、ナイフや剣でその身を裂かれることに怯える毎日を過ごすことがない昨日・今日は平和ですよね。何気ない日常の中で、今が平和であることを当たり前と感じられることはこの上ない幸せです。昨今では、いつ何が起こるか分からない状況かもしれないとニュースや新聞記事を見て思うことがありますが、それはいつの時代も同じ
ことであって、たぶん明日も私は平和に過ごしているでしょう。71年前の8月6日午前8時15分、広島に核爆弾という絶望の塊が落ち、一瞬にして広島の街は焼かれ、多くの人々の命が失われました。その絶望は、現在に至っても原爆症という形で様々な人々の身体を蝕み苦しめています。71年前に起こった絶望・悲痛・地獄を知り、私はこの日常が平和であること、「私は今日も平和です。」と思えること、そしてこの先の未来が平和であるように、今回の体験を忘れず過ごしていきたいと思いました。