~語り継ぐ戦争の実相と運動の継続で
恒久平和の実現を~
平和行動 in 沖縄に続き、連合は2015年8月5日、被爆70年を迎えた広島で「連合2015平和ヒロシマ集会」を、原水禁およびKAKKINとの共催で開催、全国から連合組合員などおよそ2,300名が参加した。連合滋賀からも広島に5名が参加しました。集会では戦後70年の今、被爆者の高齢化が深刻化しており連合は若い世代を中心に戦争の悲惨さ、歴史、知識、語り部の皆さんの想いを継承することを目的に幅広い活動展開してゆくことを確認した。
参加者レポート
- UAゼンセン 綾羽労働組合 松原雅典さん
- 電機連合 村田製作所労働組合 松本邦男さん
- JP労組 太田薫さん
- UAゼンセン 平和堂労働組合 西野浩樹さん
初めて訪れた広島平和記念公園の場所にまず驚きを隠せませんでした。当時と景観は違うとはいうものの、広島城から僅かな距離、人通りも多くオフィスも立ち並ぶ市街地を抜けた先にそれは突然現れ、原爆の被害・影響について早くも認識を改めさせられました。また、被爆者の訴え、ピース・ウォークでの説明を通じ、如何に自分の被爆に対する知識が浅く、考えが甘いかということを痛感させられました。被爆者の方々がどういう気持で当時を生き抜いたのか、死にゆく人々を見てきたのか、軍国主義を知らない私達には理解に難しい内容もありましたが「それが当時の日本だった」という坪井直氏の悲しげな一言が印象深く残っております。そして、高校生平和大使の『若者からのメッセージ』にて私と同じ平和な時代に生まれ、私より若い人たちが世界を相手に平和を訴えている堂々とした姿の眩しさに、ただ与えられた平和を当たり前のように過ごしている自分に恥ずかしさを感じました。世界では未だ戦争は絶えることなく、今後の日本もどうなっていくかわかりません。ですが、戦争が起きるということはその裏で多くの関係ない命が失われるという事実は忘れずに、これからの平和について考えていきたいと思います。
この度は、戦後70年になる今年に連合 2015 年平和行動に参加させて頂きありがとうございました。広島は被爆70年の年でもあり広島平和記念公園には多くの人々が集まられていました。初日は広島平和記念公園で連合広島青年、女性委員によるピースガイドから核兵器の恐ろしさについて説明を受けました。夜は連合2015平和広島集会に出席し、被爆者の平均年齢が80歳を越え、世界は未だに核兵器を15,700発保有していることを知りました。そして今もなお戦争の爪痕に苦しむ人々がいることを忘れてはならないと講演者が話されていました。高校生平和大使のスピーチの中で「微力だけど無力じゃない!」と小さな女子高生が力強く核兵器の廃絶へ向け話をされていました。二日目は、平和記念公園で原爆死没者慰霊式、平和祈念式に参加し、平和の鐘に合わせ全員で黙祷をしました。戦争を知らない人が多い現代では、この8月6日の起こった事実を色あせることなく伝え、平和な世の中が続くようにしていかなければならないと痛感させられました。貴重な経験をさせて頂き誠に有難う御座いました。
あの日一瞬にして十数万人の尊い命を奪った原爆投下から 70年、平和な日本に生まれ育った私達が改めて戦争の悲惨さや命の尊さを次の世代に伝えていかなければならないと思いました。今回の広島訪問で今の平和は戦争で亡くなった多くの人達の礎のもとになりたっているということを直接感じることができました。2度と戦争を起こしてはならない、日本は被爆国として全世界の核兵器廃絶に向けて訴えていく責任があると思います。戦争の記憶を風化させてはいけない、過去の戦争の歴史から学び平和を守っていくことが今を生きる私達の使命なのではないでしょうか。
被爆から70年という節目の年に、平和行動に参加させていただきました。初日は8月5日に、原爆ドーム前からのピースウオークで始まりました。炎天下の中、連合広島の案内で広島平和都市記念碑を中心に広島平和記念公園周辺をガイドしていただきました。中でも印象深かったのは「原爆犠牲国民学校教師と子供の碑」です。被爆した女教師が子供を抱いて、絶望的な悲しみの眼差しで空を見上げている銅像です。銅像には短歌が刻まれています。「太き骨は先生ならむ、そのそばに小さき頭の骨あつまれり」小学校4年生以上の子供は疎開していたが、3年生までは小学校に集まっていたために小学校で被爆した際に先生のそばに低学年の子供が集まって亡くなった風景が浮かんできて自分の子供と重なり胸を締め付けられる思いでした。夜は原爆死没者慰霊式が行われ、被爆体験者の88歳坪井直さんの公演を聞きました。坪井さんの話は被爆当日が鮮明に目に浮かぶような内容で原爆がいかに醜い兵器で、一瞬にして10万人の命を奪いその後3ヶ月で5万人の命が亡くなり、70年たった今でも坪井さんのように被爆を原因とした病気と闘っている人が多くいる現実を知りました。「他人の命を奪う行為はどんな理由があっても許されない」という強いメッセージは心に突き刺さりました。また、8月6日広島市主催の平和記念式典では、こども代表の小学6年生の2人が平和への誓いで「祖父母たちが、この70年間ヒロシマを生き抜いて、私たちの命をつないでくれました。私たちは今まで受け繋がれてきた命と平和への思いを受け止め、考え、自分たちにできることから小さな平和をつくろうとしています。平和について共に考えてみませんか。」と力強い宣誓がありました。当日のニュースでは7割の日本人が原爆投下日と終戦記念日を答えられないと話題になっていましたが、70年という年を一つの節目として、核兵器のない世界の実現に向けて取り組みを加速させ、もう一度平和について考えてみようと思いました。